本当は奥の深い、足袋の話
みなさまこんにちは。
こぎくでございます。
ご訪問ありがとうございます😊
一昨日の投稿でご紹介した新しい足袋のことについて、少しお話ししたいと思います。
すみません、少し、ではなく、かなり長文になってしまいました💦
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着物を着られる方で、足袋にこだわりを持っていらっしゃる方は多いようです。
着物本などでは、よく、足袋は足にぴったり合って皺のないのが美しい、と書かれています。
ですが、着物を着られるようになった頃、私が一番気にしていたのは、着付けの良し悪しや、着物の種類、着物の格、などのことで、足袋については全くの後回し。
履いていればそれで良し!という感じでおりました…お恥ずかしい限り。
問屋街で、靴の寸法を参考に安くまとめ買いしたものを、何の疑問も持たずに履いていました。
上方舞を習っていた頃、お稽古場の近くにあったのが、ゑびす足袋さん。
姉弟子さんが信頼しているという話を聞いていた頃に、折良く採寸会が開かれると聞き、舞姿がきれいに見えるなら、と軽い気持ちで出掛けて参りました。
ゑびす足袋さんでは、たくさんある足袋型の中から、一人ひとりにぴったり合うものを見つけて下さいます。
当時の写真を引っ張り出して来ました。
こうしてお見立て下さったのが、先日もご紹介した、こちらの足袋。
『うめ』の23㎝
私、実は足の長さは23㎝足らずで、身長(166㎝)と身幅(LLサイズ)に比べると、足が小さいのですヽ(´o`;
全ての重みを支える小さな足。
どれだけの負担が掛かっていることか…洋装でも、ハイヒールで少し長く歩くと、足裏が腫れ、膝と腰が悲鳴をあげるありさまです。
その日ゑびす足袋さんで頂いて帰ったこの足袋、実際に履いてみると、確かに足に沿って美しく見えました。
…という写真をご紹介すべきなのですが、新しい足袋は初詣の日に下ろしますので、写真はすでに履きくたびれたものとなっております…悪しからずご了解下さいませ。
ぴったり沿った足袋
23㎝だけを目安に買った足袋
先が引っ張られて、親指と人差し指(?)が自然に開いてしまって、また、この足袋を履いて長時間歩くと、指先、指の股が擦れて、痛み出します。
少し大きめの23.5㎝や、24㎝を試してみたりしましたが、大して差はありません。
草履や下駄を履いている分、ハイヒールよりはマシでしたが、足の痛みは仕方ないものなのだと、悩む以前に、受け入れてしまっていました。
自分の足にぴったり合った足袋を履き始めて気付いたのは、丸一日のお出掛けから帰っても、足の痛みが出なかったこと。
去年、鎌倉に一泊二日で出掛けた着物旅の際にも、ずいぶん歩き回りましたが、膝を痛めることなく帰って来られました。⇨お着物旅のススメ - こぎくや便り
足にぴったり合う足袋は、まるでコルセットのように足を包んでくれて、疲れが出なかったのです。
足にぴったり沿って美しい、ということは、足をしっかり支えてくれる機能も素晴らしい、ということだったのですね。
皺のなさ、見た目の美しさだけが取り上げられていますが、足袋の果たしている役割たるや、大きなものだと思います。
伝統芸能の方々が、ぴったりの足袋を誂えていらっしゃる理由の一つが、成る程!と自分の身で納得できた日でした。
下駄や草履だと足が疲れて、と仰る方は、足袋を見直されることも一案かと思われます。
関西にはゑびす足袋さんはじめ、福助さんや、白鹿さんといった老舗足袋屋さんがあり、それぞれ、多数の型を扱っていらっしゃいますので、店頭や、採寸会などのイベントで、ぴったりの足袋を探されてはいかがでしょうか。
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おまけの着姿写真
昨日はこんな姿でお出掛けしていました。
黒地の縞大島に半巾帯、母の羽織
何故か珈琲の香り…(;_;)
今日朝一番でこころやさんに駆け込みましたとも…よろしくお願いしますm(_ _)m
足元のことにも気を付けなければなりませんが、手許にもしっかり目をやらねばなりませんね。
こぎく