こぎくや便り

着物と、暮らしと、時々バイク。日常の好きなことを綴ってまいります。

本の愉しみ

みなさまこんにちは。

こぎくでございます。

ご訪問ありがとうございます😊

 

本の愉しみって、読むことがまず第一だと思いますが、読んだあと、誰かと作品について、あれこれ話したりすることも、作品を味わう愉しさの一つではないでしょうか?

 

先日、友人に布愛を熱く語った、と書きましたが、その日一番盛り上がった話題は、布ではなく、本のことでした。

 

着物友達のケロタンちゃん。

吉村昭先生の本って読む?」と始まりました。

私、「えーと、零戦のと、戦艦のやつ、あと脱獄繰り返すやつ!この三作品だけやけど、読んだことあるよ」

ケロタン「おおー!どうやった?面白かった?」

私「めっちゃ面白かった〜ただ、濃過ぎてなかなか次に手が伸びない(苦笑)」

 

途中、司馬遼太郎先生や、私の好きな浅田次郎先生の本を引き合いに出しながら、ケロタンちゃんの吉村昭先生愛を滔々と語ってくれました!

描写が実に細やかで、濃い内容となっていること、それが登場人物に魅力を与え、活きいきと活躍させて、本に引き込まれること。

確かに、三作品を読んだだけでも感じた緻密さ、濃さゆえの魅力。

いずれも、とても面白く、通勤中に読めば最寄駅で降りてもベンチで続きを読んだり、お風呂で読めば何度も追い焚き必要なほど長風呂したり(苦笑)

 

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私が読んだ作品だけでもご紹介。

零式戦闘機 (新潮文庫)

戦艦武蔵 (新潮文庫)

働く乗り物全般が好きなので、製造の裏話、詳細な過程が描かれていたこの二冊、いずれもとても興味深い作品でした。

もちろん、戦争の場面も細かく描かれているため、読んでいて苦しくなる場面も多いです。

 

破獄 (新潮文庫)

脱獄を繰り返した囚人と追う側の、いずれも実在の人物をモデルにした小説でした。

毎回、想像をはるかに上回る方法で脱獄する犯人と、追う看守、警察との攻防が凄まじかったです。

テレビドラマ化されていたので、ご存知の方も多いかもしれませんね。

Wikiを見てみたら、最近のドラマでは脱獄犯を山田孝之さんが演じられていたのですね!命懸けで脱獄する山田孝之さん、見てみたかった…)

 

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吉村昭先生のファンの方が周りにあまりいないということで(そういえば、私の周りにもあまりいないかも)、作品の話ができないんだよね〜と。

 

そうよね!

自分が好きな本の話は、誰かと分かち合いたいよね!!

 

かく言う私自身も、前の職場で、社員さんに浅田次郎先生愛を暑苦しく語って、無理矢理シリーズ物をまとめて押し付けたり、関西圏外から来られていた社員さんにアースダイバー大阪編を押し付けて迷惑がられていました(汗)

皆さま、その節は大変申し訳ないことをしました(大汗)

 

ケロタンちゃんと苦笑いしながら意見が一致したのは、零式戦闘機の冒頭、牛が引く荷車でぬかるんだ道を行くという…

相手国との差が激し過ぎる、無謀過ぎた開戦だよね、と、切ないとも感じられた場面の描写でした。

(荷車の件りは、ジブリ映画の『風立ちぬ』でも描かれていたそうですね)

 

他にも好きな作家さん話は広がり、二人とも高村薫先生の作品が好きだという共通点がみつかり、わぁぁ〜と盛り上がりました!

ケロタンちゃんは、高村薫さんの本を、初めは高校生くらいの時に読んだそうで、「あれは社会人になって働いてから読まないと共感するのが難しい」と、ユニークな視点を教えてくれました(笑)

確かに、くたびれた中年の悲哀は高校生には難しいかもしれない(笑)

ていうか、高校生の選ぶ本にしては渋すぎるよね(笑)

 

最近私が読んでおススメした本は、上橋菜穂子さんの新作!

風と行く者 (偕成社ワンダーランド)

守り人シリーズ」の最新巻です。

 

鹿の王 水底の橋

「鹿の王(上・下)」の続編。

 

こちらはこちらで、自身の年齢を省みない(苦笑)ファンタジー作品。

でも、大人が読んでこそ!と思える題材をもとに書かれていると思います。

 

普段は文庫本になるまで待つ私が、発売されたと聞いて居ても立ってもいられず、ハードカバーで買ってしまいました(笑)

ケロタンちゃん、今度持って行くからねー!

 

ケロタンちゃんからは、吉村昭先生のおススメ作品をお借りする予定なのですが、引き込まれて晩ごはんも作れない、ということにならぬよう、目覚まし時計をかけて臨む所存です(笑)

 

 

こぎく