匂いの記憶
みなさまこんにちは。
こぎくでございます。
ご訪問ありがとうございます。
六月も今日で終わり。
今年も、もう、半分が過ぎましたね。
実家では、初夏が来ると、いろんな匂いに包まれ、幸せな気持ちになったものでした。
梔子の白い花
ジャスミンにも似た甘くエキゾチックな香り。
この季節に実家に帰るのは楽しみでした。
どくだみ
嫌われる方も多いようですが、このすっきりした匂い、私は結構好きなのです♡
葉っぱは乾燥させてお茶にして、花は…
化粧水を仕込みました。
圧巻は梅!
これは二年ほど前の写真です。
梅干し、梅ジュース、梅酒(下戸だけどね)を仕込んで、ジュースとお酒はその年のものが未だにあります…しかも、お酒は全く未消費(苦笑)
梅の甘酸っぱい香りが部屋中に拡がって、毎年うっとりしていました。
梔子とどくだみはまだ庭にありますが、梅の木は残念ながら、春先に整地する際に処分せざるを得なかったため、今年は収穫もなく。
今年は和歌山の産直で、ほんの少し。
梅干しと、梅味噌を仕込みました。
美味しく出来ますように。
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今年は、梔子の匂いにも、どくだみにも、そして、梅の甘酸っぱい香りにも、少し胸の苦しくなる、そんな想いに駆られるようになってしまいました。
六月で、父が亡くなって、ちょうど一年が経ちます。
少し前に、地元にいる身内のみで、ささやかな偲ぶ集いを行いました。
父自身がお寺の檀家から抜けてしまっていたため、法事を行う必要もありませんでしたが、気持ちの区切りになればと思い、叔父や叔母達に集まってもらいました。
これでひと段落ついたな〜とほっとしていたのですが…
匂いにまつわる記憶というのは、自分が思っていた以上に強く、鮮明で、実家以外の場所で、梔子の匂いが漂って来るだけで、去年の今頃は…と、様々な場面が蘇って来て困ります…
梅の香りからは、母が梅干しを漬けていた時、瓶をころころ転がしながら、こうすると早く美味しく出来るんよ〜と言っていた場面が蘇ったかと思うと、雨の降る中、父と梅の実を収穫していた場面が出て来て、あの頃はまだ病気のことも知らず、元気でいたな〜と。
あれだけ好きだった梔子の匂いにも、今は、ただただ、胸が締め付けられるような想いにとらわれて。
とはいえ、そんな気持ちもまた、年を経るにつれて、変わっていくものなのだと思います。
早くまた季節の花の匂いを楽しめるようになりたいと思う気持ちと、もう少し浸っていてもいいかなという気持ち。
甘えているだけかもしれませんけれど。
みなさまにも、匂いにまつわる大切な記憶があるのではないでしょうか。
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偲ぶ集いのために帰省した兄から、もう一つの匂いの記憶が届きました♡
左が甘夏のマーマレード
右はレモンのマーマレード
違う角度から見てもきれいだったのでもう一枚(すみません、自己満足です笑)
冬の終わりに、二人で収穫した柑橘類の、甘酸っぱい香りのお裾分け♡
収穫作業は楽しくて、少し切なくて、複雑な気持ちになりましたが、「美味しい」という記憶は、幸せな気持ちにもさせてくれますね。
米粉パン焼いて味わいます♪
ありがとね〜☺️
こぎく